DJEBEL200にNAGバルブ装着2010/02/20 21:57

DJEBEL200のブリーザーホースはちょう短い。
しかも、クランクケースから出てすぐ90度に曲がっている。


差し込み口の長さを考慮すると、 NAGバルブ装着はちょっと無理かなと思っていたが、
よくよく観察したら、エアクリーナーボックスに繋がる穴がもうひとつあった。
我がDJEBELは年式が比較的新しく、
生意気にも二次エア供給装置が付いているのだ。



二次エア供給装置は、エアクリーナーボックスから
フレッシュエアを排気系に導くことで排ガスを薄め、規制値を誤魔化すための仕組み。
(※注:正しくは、燃焼直後の高熱の排ガスに新気を送り込むことで、
    燃えきらなかった混合気の再燃焼を促している)


でね。このシステムとキャブの相性って最悪なんです。


だって、キャブから負圧を拾って作動させてんだもん。
始動性は悪いし、暖気もやたら長くかかるし、低速もなくなるし…。

排ガス規制は始動直後が一番厳しいってことだけど、
NAGバルブ効果で暖気時間が半分になるなら、そのほうがエコじゃね?
(欺瞞です。自分に都合の良いほうに考えています)

今日のエントリーにはカッコが多いな(笑)

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二次エア供給装置を外し、
空いたクリーナー上部の穴へブリーザーホースを取り回して、間にNAGバルブを装着。
(注:この穴の奥には、小さなスポンジのフィルターが入っていますが、
 こいつは抵抗になるので取っ払います)

エンジン側への通路とキャブから負圧を拾っていたホースは、
適当なボルトを差し込んで蓋をするw


なかなかスマートに仕上がったじゃないですか。

この位置ならエキパイの熱の影響も受けないし、メンテナンスも容易。
細かいとこの仕上げは後でゆっくりやりましょ。

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早速試乗。肝心の走行フィールですが、しっかり良くなりましたよ。

暖気時間は大げさじゃなく以前の半分くらい。
単気筒が苦手とする、エンジンがちょっと冷えたときの始動性も良好。

例に拠ってエンジンブレーキはマイルドに、
加速フィールはマイルドに…、と思いきや、若干、ワイルドになったような?
とは言っても200ccの空冷OHC単気筒なりですけどねw

もともと低速トルクが豊かなエンジンですが、
街乗りでふつうに二速発進が可能になりましたw

NAGバルブによるクランクケース減圧、プラス、二次エア供給装置除去のダブル効果。スゲー。


外された二次エア供給装置。
3kgの軽量化も同時に達成!(←うそです)

オーバーサイズIPCVのススメ?2009/06/30 21:47

NAG S.E.D.
クランクケース内圧コントロールバルブ
。(※以下、IPCVと略す)
 
ブリーザーパイプを適当なところで2cmほどカットして、
そこに挟み込むカタチで装着する。
 
この手軽さはIPCVの利点のひとつだが、
(不可抗力とは言え)ボディの厚みでできる段差によって、
ブローバイガスの通路が狭くなってしまうのが、
以前から気になっていた。
 
通路の段差をなくし、
ストレートにブローバイガスの脈動を受けることができれば、
よりバルブの性能を発揮できるのではないか?

 
   
 
図は、IPCVが開いた状態での、ブローバイガスの流れを示している。
パイプ径は両方同じなんだけど、左はいかにも窮屈そうだよね?
 
下手なえんぴつ書きでアレですが(笑)
 
   
 
昔、クルマに付けていたφ16のIPCVを持ち出してみる。  
左はφ14。右がφ16だ。
 
SRXのブリーザーパイプはφ14だが、
オーバーサイズであるφ16のIPCVを敢えて使用することで、
ブローバイガスの通路に生じていた段差は、
ほぼゼロになる。
 
内蔵されているフローティングバルブは、
当然、φ16のほうが大きく、重い。
 
しかし、同時にガスの脈動を受ける面積も広くなるので、
ブローバイガスの脈動が大きいビッグシングルなら、
効果が期待できる筈だ。
 
   
 
早速、そらいろ号(初期型SRX600)でテスト。
φ15のシリコンチューブで、IPCVとブリーザーパイプを包み込んで繋げている。
テストなので、見た目については目を瞑りましょう(笑)
 
実走行の結果は、なかなかの好感触。
φ14とφ16の差は微細ながら明確で、
φ16の方が、よりマイルドでスムースなエンジン特性を享受することができる。
 
顕著なのは、始動時と極低速時の作動性の向上だ。
 
IPCVには、定期的な洗浄を行わず使用を続けた場合、
内部で結露した水分やオイルミストなどでバルブが汚れて、
動きがシブくなるという弱点がある。
 
単気筒はエンジンが稼動しているときに指先でIPCVを触れれば、
バルブの作動を確認できる。
注意深いユーザーは、バルブが汚れているとき、
IPCVが時々仕事をサボることに気づいている筈だ。
(僕はツーリングの前日、ほぼ必ず、パーツクリーナーでIPCVを洗浄します)
 
φ16は、多少バルブが汚れていても、
エンジン始動直後から即座に作動を開始する。
少なくとも、テスト中いつ確認しても、バルブは元気に働いていた。
 
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そんな訳で、これからSRXにIPCVを着けようという方には、
φ14よりφ16をお勧めします。個人的に。
 
 
既存ユーザーさんはちょっとがっかりかもしれないけれど、
まあ、買い換えなければならないほど劇的な変化が生じる訳でもないので、
あまり気にしなくても良いかと思います(笑)